7イニング制に約7割の加盟校が反対
7イニング制導入の狙いは、選手の健康管理対策としての試合時間の短縮にある。猛暑下での試合時間が短くなれば、熱中症リスクが軽減されるという考えだ。
これに付随して、投手の球数が減ればけがのリスクも軽減され、試合時間の短縮によって指導・監督する教職員の長時間労働の是正効果も期待できるだろう。
しかし、多くの加盟校が納得できていない。今年6月以降に実施されたアンケートでは、加盟校の約7割が反対した。部員が61~80人の学校では反対が9割を超えた。理由としては、イニングの短縮によって、プレー機会が減少されることへの懸念が目立ったという。当然の結果だろう。
問題は、反対意見は7イニング制導入と何を天秤にかけたのか、という点である。
9イニング制を継続したいのであれば、「トーナメントによる夏の集中開催」「猛暑下の甲子園開催」という従来の仕組みにメスを入れる覚悟があるのか、という従来の大会実施方法と向き合う必要がある。