自分のスケート人生の中で一番頑張らなきゃいけない
「ミラノオリンピックに出たいと考えたときに、高3に上がるタイミングでもう少しもっと自分を強化していかないといけないなというふうに強く感じたので、そのタイミングで移籍を決断しました」
「自分のスケート人生の中で一番頑張らなきゃいけないのはこの2年、3年だなと強く感じていて、一番の目標はミラノオリンピックに出場することだと強く意識するようになったのが決断するにあたって大きかったと思います」
思うだけでなく、日々実践してきた。
「自分はもっとうまくなれる」という信念もその支えとしてあった。
順調とも思える大会での成績は、それが反映されたものでもある。
4回転ジャンプやトリプルアクセルは、現段階ではプログラムに組み入れてはいない。それでも流れのあるスケーティングをベースに、ジャンプやスピン、ステップとくまなく磨きをかけてきた。
それぞれの要素ばかりではない。今シーズンのテーマに「研さん」を掲げる千葉は、「オリンピックシーズンも変わらず、表現力をさらに磨き上げていきたいです」と言う。演技構成点の上昇は、その姿勢に裏付けられている。
フィンランディア杯から帰国した千葉は、こう話したという。
「反省点や修正点がたくさんみつかりました。全日本がいちばん、パワフルでないといけないので、そこまで駆け抜けられるようにしたいです」
昨シーズンは全日本選手権で精彩を欠く演技になった反省がある。なによりも、オリンピックへ向けて大きな試合であることが意識にある。
まずは、名古屋で開催されるグランプリファイナルが迫る。日本勢は、千葉のほか坂本花織、中井亜美、渡辺倫果の4名が出場する。代表争いの激しさの一端を示しているが、千葉は言う。
「あまり自分の順位を気にしすぎず、やるべきことにしっかり集中したいです」
『ロミオとジュリエット』の演技にうかがえる、芯の強さとともに、長年の夢である大舞台へ向けて、一歩ずつ進んでいく。
