文書全面公開でさらに生々しい詳細も

 エプスタイン元被告に関する約2万3000件の文書の一部として、2025年11月中旬に下院監視委員会(House Oversight Committee)に提出され、公表されたものだ。

 11月18日と19日、上下両院で圧倒的多数で可決され、トランプ大統領が署名した「エプスタイン文書透明化法案」が正式に有効になり、さらに未公開だった膨大な文書やメールが公開される。

 サマーズ氏の醜聞の中身がより細かく明るみに出るのは必至だ。この醜聞のお相手が中国出身の著名なマクロ経済学者3だっただけに米中関係にも微妙な影響を与えそうだ。

*3展望扫描 中国未来趋势|2024大连夏季达沃斯 (keyujin.cn)

 金刻羽氏の父親、金立群(Liqun Jin)氏は1980年に中国財務部に入省し、87年米ボストン大学に留学。1998〜2003年に財務部副部長(財務省次官)を務めた。

 その後、中国国際金融有限公司(CICC)董事長(会長)などを経て、2016年にアジアインフラ投資銀行(AIIB)の初代総裁に就任、2020年に再選され現在2期目。2026年1月に鄒加怡氏にバトンを渡す予定とされる。

 いわば「一帯一路の金融面のキーパーソン」である。その娘との「内密な関係」が問題にならないわけがない。

 そもそもサマーズ氏は金刻羽氏とどこで知り合ったのか。

 金刻羽氏は、ハーバード大学で学士号を取り、2009年に博士号を取得、その後、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)の教員となった。LSEの教員になってから、各種国際会議に参加する中でサマーズ氏と知り合ったようだ。

 博士論文のテーマは、「Essays on Global Capital Flows, Asset Prices and Portfolio Views of External Adjustment」。指導教官はケネス・ロゴフ教授だ。

Keyu Jin

 サマーズ氏は初対面の後、エプスタイン元被告へのメールに彼女の印象について、こう記していた。

「Smart Aggressive・・・Gorgeous」(聡明で積極的・・・美形だ)