会場となったマツダスタジアムには、投手28人、野手10人の38人の選手が集まり、投手は3人の野手に投げ、野手は7~8人の投手を相手に真剣勝負を繰り広げた。
地元広島出身の強打者松山竜平が登場すると大きな歓声が上がった。
広島、松山竜平に声がかかる(筆者撮影)
またオールスター2回出場の又吉克樹も見事な投球を披露した。
プレーを終えた選手は、ミックスルームでメディア、報道陣のインタビューを受けた。こうした風景はこれまでと変わらない。
ミックスルームでインタビューを受けるヤクルト山本大貴(筆者撮影)
今年、大きく違ったのは、プレーを終えた選手が、球場内の面談室に入ったことだ。スポンサーのエイブルは「総合人材サービス業」という部門を持ち、不動産業をはじめ、様々な業界・企業への転職をサポートしている。エイブルのキャリアコンサルタントが選手と面談して、ニーズにあったセカンドキャリアのサポートをすることになったのだ。
選手からは感謝の言葉
今回のトライアウトに参加したスカウトは、NPB12球団、独立リーグ10球団19人、社会人19チーム32人やMLB8球団8人、KBO8球団20人などから、計114人が参加。
2022年のトライアウト風景。楽天生命パークで選手を見つめるスカウト陣(筆者撮影)
事前にネットで入場券(1000円)を販売、観客動員はコロナ禍以降最大の4863人だった。
「『今年はないんじゃないか』と思っていた選手から『ありがたい』という声も聞きました。
参加選手の数は、出だしはあまりよくなかったので不安もありましたが、例年と同じような人数になりましたからニーズがあったのかなと思います。
できれば雨天の心配がないドーム球場で開催したいのですが。選手の要望がある限り、今後も開催していきたいですね」(森忠仁事務局長)
シーズンオフの風物詩というだけでなく、プロ野球選手のセカンドキャリアを拓く場として、今後も12球団合同トライアウトを見続けていきたい。








