11月12日のトライアウトで力投を見せた日本ハム中山晶量(筆者撮影)
球団ごとの「入団テスト」から12球団合同の「トライアウト」へ
「トライアウト」は、スポーツチームの入団テストのことだ。シーズンオフにチームが新戦力を獲得するために行う。
アメリカではアマチュア野球でも頻繁にトライアウトが行われる。アメリカ駐在のあるビジネスマンは、子どもを野球チームに入れていたが、レギュラーを外されたときに監督から、「別のチームのトライアウトを受けてはどうか?」と言われたという。アメリカでは少年野球でも毎週のようにトライアウトが行われているという。
かつては日本のプロ野球界でも、シーズンオフになると、各球団が個別に「入団テスト」を行っていた。各球団が選手に戦力外を通告するタイミングもバラバラだったこともあり、戦力外や自由契約になった選手は、各球団のテストを渡り歩くこともあった。
そこで日本プロ野球選手会は、12球団に「戦力外通告」の期日を決めるとともに、その期日後に「12球団合同トライアウト」を実施することを提案、NPB側に承認され2001年から実施されることとなった。
主催者はNPB(日本野球機構)で、毎年12球団が持ち回りで運営を担当し、各球団の一軍、二軍本拠地球場で行われる。
当初は2回開催された。この時期は1回目のトライアウトで球団からオファーがなかった選手が再度挑戦することもできたが、2015年からは年1回の開催になった。
年1回開催となった2015年以降の開催地と運営球団、参加選手数と合格者数(筆者作成)