「健全な調整局面」なのか?

 グローバルな運用の世界でリスク分散のアセットの1つとして認知されたことで、運用商品としてのステージが既に上がっており、今の金相場は1トロイオンス=4000ドルへの定着を目指した「健全な調整局面」にあるという見方だ。その先には、同5000ドル超えが視野に入ってくる。

 11月5日にはバブルを懸念された日本株が売られ、日経平均株価が一時2400円を超える急落を記録した場面があったが、金も中長期のスタンスで投資をすれば、この手の目先のアップダウンに振り回される必要はなさそうだ。

 これから金を個人資産の一角に組み入れたいと考える人なら、近年増えてきた金価格に連動する金ETF(上場投資信託)が、現物保有に比べ運用コストも安く、使いやすい。証券口座でリアルタイムの取引ができる。

 ただ、一部の金ETFは直近、短期売買の対象となって市場価格が基準価格を大きく上回る事態が生じるなどしており、価格変動リスクが高まっている。NISA(少額投資非課税制度)制度などを活用し積み立て方式で少額ずつ購入していくのが無難だろう。

※実際の投資や売買に関しては、ご自身の判断と責任において行われますようお願い申し上げます。