皇室の国際親善がつなぐ「信頼の絆」

 冨永さんは、2012年、当時皇太子だった天皇陛下がラオスを訪問された際、在留邦人代表の一人として接見を受けた。

「陛下は一人一人に丁寧に質問され、私にも“どんな活動をしているのですか”とお尋ねになりました」

 と振り返る。会談後には、陛下が誤って鍵のかかったドアを開けて帰ろうとされ、おでこをぶつけるという微笑ましい一幕もあったという。

「皆が思わず笑ってしまい、気さくで温かいお方だと感じました」

 その自然体のお姿に、冨永さんは親しみを覚えたという。

2012年6月30日、ラオス・ルアンプラバンのシエントーン寺院を視察される皇太子さま(当時/写真:共同通信社)

 今回、もし愛子さまと懇談する機会があれば、冨永さんは自身の学校に通う若い女性たち、愛子さまと同世代のラオス人たちの懸命な努力や将来の希望を語るだろう。

 愛子さまもまた、ラオスの10代、20代の女性が直面する現実に心を寄せ、励ましのお言葉を述べられるに違いない。