オープンソース情報やメッセンジャーアプリの情報を集約し、そこから重要な情報を拾い出すことができます。ウクライナでは、ロシア人のSNSからロシア軍の情報を得たり、逆にウクライナ軍の動向を知らしめてしまう可能性があるSNSなどのチェックが可能となっています。災害発生時の被害状況集約にも活用できそうです。

(4)LifesaverSIM

 戦場での応急救護を学ぶことのできるシミュレーションアプリです。

 応急救護は、全自衛官が学んでおくべきスキルですが、映像を見せても効果的に教育することが難しいものです。

 このLifesaverSIMは、没入型の体感ゲームから派生させたもので、戦場において負傷者が発生した状況をリアルに見せるだけでなく、それを繰り返して仮想現実として体験させることができます(参考動画)。

 実践的な救護スキルを獲得させるためには、ダミー人形などを用いた訓練が必須ですが、その前段階として、負傷の状態把握から始まり、負傷内容に応じて何を行うべきかを学習させるために、非常に有効なツールと言えそうです。スマホなどの一般的なモバイルツール上で動くことも、導入を容易にさせています。

(5)Skyfall Industries

 ウクライナ最大のドローン(UAV)メーカーです。「バーバ・ヤーガ」として知られる超大型FPV(一人称視点)ドローンであるVampireなどを製造しています。ブースではVampire(バーバ・ヤーガ)の現物も展示されていました。

(6)Swarmer

 名前の通り、無人機(UAV、UGVなど)を群(swarm:スウォーム)制御し、少数のオペレータが、数多くのドローンをコントロールすることを可能とするソフトウェアです。

 ウクライナではドローンが有効であり、供給体制は整ったのですが、それをコントロールするドローン操縦者が不足しています。歩兵としてのスキルを持った外国人義勇兵がドローンチームにコンバートされているほどです。