DSEI Japan 2025に出展したBrave1のブース(写真提供:楽天)

(数多 久遠:小説家・軍事評論家、元幹部自衛官)

 5月21~23日、幕張メッセ(千葉市)で防衛装備品の展示会「DSEI Japan 2025」が開催されました。

 防衛費の増額が影響していると思われますが、会場面積は前回(2023年)の2倍を超えています。防衛装備品メーカー、それらにコンポーネントや素材を供給する国内外のメーカーの他、防衛省なども展示を行っており、来場者が限定されているにもかかわらず、大変な盛況ぶりでした。

 欧州各国など国が先導して企業を取りまとめているところも多く、日本の防衛装備調達がアメリカ一国頼みではなくなっている現状がよく分かる展示状況でしたが、その中でも注目すべき展示が1カ所ありました。

 それは、ウクライナの「Brave1」ブースです。

 防衛3文書の中で「いわば防衛力そのものとしての防衛生産・技術基盤」と表現されるようになり、民間企業である防衛産業も防衛力の一つと認識されるようになりました。ある意味でその最先端を行くウクライナの防衛産業と、それを軍に届けるために重要な役割を負っているBrave1、さらにこの展示を支援している楽天の取り組みについて紹介したいと思います。