問題が起きやすいのは「長期の休み」と「突発的な休み」

 休みには、大きく3種類あります。1つは、毎週土日の週休2日などと決められた定期的な休みです。年中無休でシフト制を採用しているような職場だと少し事情は異なりますが、多くの場合、定期的な休みは職場全体が一斉に休むことになるため、比較的予定通り休みを取得しやすい傾向にあります。

 次に、1週間以上などのまとまった長期の休みです。ゴールデンウィークや年末年始のように社会全体が一斉に長期連休を取得する時期であれば、比較的取得しやすいでしょう。しかし、平日に有休をとって旅行に出かけるような場合は、同僚たちに協力をお願いするなど一定の気苦労が生じたりします。

 また、育児休業や介護休業など数カ月や数年単位の長期の休みを取得しようとすると難易度はさらに高まります。

 最後3つ目は、突発的な休みです。自身の体調不良や家族の急病など、予期せぬ出来事が発生すると急きょ仕事を休まなければならないことがあります。その1回は数日程度で済んだとしても、小さなお子さんがいる家庭や複数の家族のケアが必要な状況などでは突発的な休みが頻繁に発生することになりがちです。

 これら3種類の休みの中で何かと問題が起きやすく、特に対策を講じる必要が出てくるのは長期の休みと突発的な休みでしょう。いわば“休み方改革”の本丸です。

 とはいえ、休み方改革を進めるにも物理的な限界はあります。社員が数人しかいない小規模な職場などで複数人が同時に長期休みや緊急の休みをとれば、職場運営はたちまち立ち行かなくなってしまいます。考えなければならないのは、できる限り休みやすくするための取り組みです。

図:共同通信社