将来的にCX-5はSKYACTIV-Zに完全移行か

 ハイブリッドにおいてトヨタとの連携する事例では、スバルのストロングハイブリッド(S:HEV)がある。「クロストレック」に次いで次期「フォレスター」での導入も決まっている。技術的には、スバルがトヨタから駆動用と発電用の2種類のモーター、また駆動用リチウムイオン電池を購入し、トランスミッションの基本設計はスバルが行うという協業である。

 マツダとして、スバルのようなトヨタとの組み方をするのかなど、技術的な詳細は今回、明らかになっていない。 

CX-5 AWDで雪道の森林を行く様子(写真:筆者撮影)

 今回のプレゼンテーションでは、SKYACTIV-Zの技術的な側面が強調されており、次期CX-5そのものについての詳細は明らかにならなかった。

 筆者がマツダ側に確認したところ、「次期CX-5を今年、日本で導入すること」は確定している。

 そうなると、2027年のSKYACTIV-Z登場までの間は、現行CX-5のようにSKYACTIV-GとSKYACTIV-Dが導入される可能性が高い。

 一方で、今回明らかになったエンジンの将来構想としては、「エンジンラインアップの効率化」をあげている。

 エンジンのユニット数を半数以下に削減する。これにより、エンジンを含むパワートレインの制御ソフトは3分の2に削減できる想定だ。

 また、ディーゼルエンジンについては、2.2L 直列4気筒エンジンから3.3L 直列6気筒エンジンへシフトさせ、将来的には直列6気筒に1本化する計画であることも明らかになった。

 そうなると、CX-5では将来的に、SKYACTIV-Zへの完全移行が、マツダにとって理想的な展開だと言えるだろう。

 もう1点、次期CX-5について気になるのは、マツダのモデルラインアップにおける立ち位置だ。