中国経済が悪化していることもあって、今年の春節の旅行の傾向は、「近短安」である。すなわち、「近場で短期間で安上がり」。中国人からすれば、日本は国内旅行の感覚で行ける距離で、かつ円安でコストパフォーマンスがいいのだ。

「爆買い」よりも「爆滑り」

 それでは中国人はいま、日本の何に魅力を感じているのか? 同調査では、「今年の春節休暇の海外旅行の傾向」のトップに、「雪力がMAX(最大)の日本を愛で、『雪国』の道を滑る旅にいざなう」を挙げている。

一面の銀世界。長野県白馬村の雪景色(写真:Oshima_Takayoshi/アマナイメージズ/共同通信イメージズ
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<春から冬まで日本は継続して、海外旅行のトップの目的地である。Airbnbのデータが示しているのは、2023年の冬季、中国はすでに日本の民泊予約件数で、世界で第3位になっていた。その中で、約3分の2の予約が、3人以上の多人数での旅行だ。友人たちと連なってスキーを滑るのは、とても楽しいばかりか、コントパフォーマンスに見合う選択である。

 短期間に行けることと、世界トップクラスの雪質によって、2024年の冬季は、北海道のニセコと富良野、および長野県の白馬村などの日本の雪質が優れた場所の検索件数が、再度急上昇した。Airbnbのプラットフォームでは、5000カ所近くの日本のスキー場のホテル民泊施設が、スキーファンの訪問を待っている>

北海道ニセコのスキー場(写真:Potus/Shutterstock)
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