パリでの祝賀イベントも特別なもので、フランス各地で中華文化の魅力を紹介するイベントが続く。西オーストラリアでも数十万人が蛇年を祝う。ロシアでも年々盛んになっていて、サンクトペテルブルクでは冬の離宮前の橋で初めて、29日早朝に春節を祝うミュージック・イベントを行う。(以下略)>
日本にとっても、「春節」は他人事ではない。インバウンドの中国人観光客が、大勢訪日するからだ。
春節期間の海外旅行先、人気ナンバーワンは日本
1月15日に日本政府観光局が発表した訪日外客統計の速報値によれば、昨年は前年比47.1%増の3686万9900人という過去最高の訪日客を数えた。地域別のベスト5は、以下の通りだ。
①韓国 881万7800人 26.7%増
②中国 698万1200人 187.9%増
③台湾 604万4400人 43.8%増
④米国 272万4600人 33.2%増
⑤香港 268万3500人 26.9%増
中国からの観光客は、コロナ禍前の2019年の959万人には及ばなかったが、前年比で見ると2倍近くに上り、だいぶ復調してきている。昨年末に日本政府が中国人のビザ要件緩和を発表したこともあり、今年は初の「1000万人超え」が実現するかもしれない。そして今週の春節休みが、中国人観光客の再度の日本ラッシュの第1弾となる可能性がある。
実際、大手民泊仲介サービス「Airbnb」(本社サンフランシスコ)の中国支部(Airbnb愛彼迎中国)が先月発表した調査によれば、春節の休暇中に海外旅行に出る人数は昨年の3倍近くに上る。目的地のベストテンは以下の通りだ。
①日本、②タイ、③ニュージーランド、④ノルウェー、⑤オーストラリア、⑥韓国、⑦マレーシア、⑧アメリカ、⑨イタリア、⑩インドネシア
このように、日本が人気第1位なのだ。これまでは、タイと首位を争っていたが、今月に中国人俳優の誘拐事件がタイで起こり、安全安心の日本がダントツの人気となった。