スタジオ、ワークスペースなど共用施設の充実ぶりが目を引く物件

 総戸数233戸の「ブランズシティ品川ルネ キャナル」は2025年3月からの販売予定だ。

「ブランズシティ品川ルネ キャナル」「ブランズシティ品川ルネ キャナル」(出典:東急不動産/物件公式サイトより)

 売り主は総合地所、東急不動産、よみうりランド、長谷工コーポレーションの4社で、最寄り駅の東京モノレールの天王洲アイル駅より徒歩6分、品川駅からは徒歩14分となっている。

 物件名にある「ブランズ」は東急不動産、「ルネ」は総合地所のマンションブランドであり、最後にキャナルとあるのは、「運河」「水路」などを意味する英語。京浜運河、天王洲運河のほとりに建ち、水辺での生活を味わえるマンションということだろう。

 北側、東側には、2007年に全体が完成した総戸数2000戸を超え、40階超の3棟から成る「ワールドシティタワー」がそびえ建っているため、19階建てのルネ キャナルはやや気押される印象だが、その分、共用施設が規模の割に充実しているのが魅力だ。

 1階にランドリー&カフェ、2階にゲストルーム、パーティールーム、3階に多目的スタジオ、プレイエリア、バー&カフェエリア、ワークラウンジなどが計画されており、超大規模マンションにも負けない内容といっていいだろう。

 このように、品川駅エリアはリニア中央新幹線、東京メトロ南北線の延伸計画もあり、2030年代にはもう一段の発展が期待され、そのぶんマンションの資産価値も高まる可能性が高い。

 品川駅の駅前、駅近では開発余地が少なく、これらのタワマンは山手線の外側の立地になるが、リニアや南北線開業による発展性を考慮すれば、山手線内側の都心エリア並みかそれ以上の上昇率が期待できるのではないだろうか。

 タワーマンションが中心だけに、簡単には手を出しにくい価格帯になりそうだが、夫婦ペアローンなどをフルに活用して、今のうちに買っておけば、5年後、10年後には資産価値が大幅にアップするかもしれない。実際に住みながら、長い目で値上がりを待つのも楽しみではないだろうか。

【山下和之(やました・かずゆき)】
住宅ジャーナリスト。住宅・不動産分野で新聞・雑誌・単行本などの取材、原稿制作、各種講演、メディア出演などを行う。『住宅ローン相談ハンドブック』(近代セールス社)、『はじめてのマンション購入絶対成功させる完全ガイド2022─2023』(講談社ムック)などの著書がある。