山手線内へのアクセスが飛躍的に向上する「東京メトロ南北線延伸」
さらに、品川では東京メトロ南北線の延伸工事も予定されている。別掲の地図にあるように、南北線の白金高輪駅から分岐して、品川駅まで延伸する計画だ。2024年6月、東京都が有楽町線と南北線の延伸について都市計画決定したのを受け、東京メトロでは11月から工事に着手しており、2030年代半ばの開業を目指している。
京急本線には都営地下鉄浅草線が乗り入れているものの、品川駅には純粋な地下鉄の駅は存在しない。東京メトロが乗り入れるのは初めてのことだ。
現状では、六本木や赤坂などの都心部へ向かうには、JR山手線を経由して地下鉄に乗り換えなければならず、例えば「品川─六本木一丁目」間は約19分かかる。
それが、南北線の延伸によって約9分に短縮される。山手線内の都心部へのアクセスが飛躍的に向上し、リニア開業と相まって、東京と国内外の広域的な交通結節点、新たな国際競争力強化の拠点ができることになる。
リニアの開業、そして東京メトロ南北線の延伸──。2030年代に向けて、品川エリアは、2000年代初頭の東海道新幹線の品川駅開業時以上の一大ブームとなるだろう。多様な機能が集積する再開発エリアとしての発展にもつながるはずだ。