総長選挙にも学生の参加を要求

 学生たちの言い分は、女子大から共学へ変わることはアイデンティティが変わるほどの大問題であるにもかかわらず、学生に何の相談もなく騙し打ちのようにことを進めていたのが許せないという。

 例えばの話として、「サムスンだと思って就職したら、会社名が急にXiaomi(シャオミ:中国の会社)に変わるのと同じくらいショック」と言う学生もいた。

 実は、学生の意向を全く聞かない経営判断が同大学にはこれまでにもあった。

 男子学生6人が同大学の韓国語文化専攻学科の学部生になったり、2015年には女性学専攻を廃止したりしているのだが、どちらの場合にも学生の意向は反映されなかった。

 また、総学生会は数年かけて校内の傾斜路の緩和や欄干の修理などを要請したが受け入れられず、昨年6月には学生がゴミ収集車に轢かれて死亡する事故も発生した。

 こうしたこともあり、学生は大学側に不信感を募らせていたようだ。

 また、学生はこれまで大学総長の選出にかかわれなかったが、ここにも学生の意見を反映させようとする総長直接選挙制を11月20日の学生総会で議決した。

 これに対し、大学側は共学化することを隠していたわけではないため、学生に話す段階ではなかったと説明している。

 また、大学を革新させるために「大学ビジョン革新推進団」をつくり、その会議で2つの単科大学を共学にする事案も浮上した。

 まだその事案はプランの段階で公表されておらず、実行に移す際には学生の意見を取り入れる計画もあったのに、先にデモが始まったと大学側は説明している。

 しかし、メディアの報道では、すでに3年前から共学化を議論していたという内容が明らかになっている。