韓国の若者はドイツの高級車が大好きだ

 日本の若者は車離れが進行しているというが、韓国の若者にはまだそのような傾向はみられない。

 それどころか、無理してでも高級車を手に入れたいと思っている若者が多いように思える。

アパートの駐車場が輸入車だらけに

 筆者のアパートにも最近異常に輸入車が増えてきて、誰が乗っているのかと見ると、大抵が若い人たちである。

 バブル後に生まれた日本の若者が団塊世代を疎ましく思っているように、韓国の若者たちも386世代(今では586世代ともいわれる。50代、1980年代に大学時代を経験し、60年代生まれのベビーブーマーたち)を疎ましく思っている。

 なぜなら、高度経済成長期に乗じて青春を謳歌した386世代は、韓半島で最も恵まれた世代として君臨したが、1990年代以降に生まれた現在の若者たちは韓半島で初めて、親より貧しい世代になっているからだ。

 だから、日本の若者が「マイカーを持つ経済的余裕がない」と答えるのには、うなずける。

 だが、韓国の若者はまだ日本の若者より車に対してはガッツがある人が多い。

 そのため、分に合わない高級車を手に入れて生活をカツカツにして生きる「カープア(Car Poor)族」という言葉もいまだに残っている。

 1月25日、メルセデス・ベンツ・コリアは、新型「Eクラス」の発売を記念して限定販売した「ザ・ニューEクラス・プレミア・スペシャル」(214台)が3時間30分で売り切れたと発表した。

 1月20日から25日まで発売記念として展示場にニューEクラスが展示されていたので筆者も見物に行ったが、若者たちが一生懸命写真を撮ったり、各種装備を触ってみたり、ディーラーの営業パーソンに訪ねてみたりしていたので驚いた。