韓国でいま一番人気の韓東勲法務長官(2022年8月31日撮影、写真:AP/アフロ)

 日本では岸田文雄首相の人気はさっぱりだが、韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領の人気もぱっとしない。

 代わりに、いま飛ぶ鳥を落とす勢いのある人は何といってもハン・ドンフン(韓東勲、50歳)法務長官である。

ソウル大学、ハーバード大学同窓生の企業も

 そのハン長官が来年の4月に控えている総選挙に出馬すると思われ、株式市場ではそのテーマ株が揺れている。

 相場格言に「噂で買って事実で売る」があるように、株式市場は通常現実を2四半期ほど先に反映する傾向にあると言われる。

 つまり、来年の総選挙が市場に反映されているのだ。

 しかし、そのテーマ株といわれているものが、地縁、学縁などによるものがほとんどで、本当に関係があるのか疑わしいものも多い。

 間違いなく噂レベルで株価が動いているのだ。

 ハン・ドンフン法務長官は、ソウル大学法科大学の4年生在学中に最難関試験といわれる司法試験に合格し、検察官になっている。

 その後、米国のコロンビア大学の法科大学院で修士課程も修了している逸材だ。

 こうしたことからハン長官のテーマ株と呼ばれているのは、ソウル大学法科大学や米コロンビア大法科大学院時代にハン長官の同窓生が経営する企業だったり、彼の故郷の企業だったりする。