韓国のインターネットが揺れている

 韓国の回線使用料問題がまた注目されている。

 世界的に人気の高いゲーム配信プラットフォーム「Twitch(トゥウィッチ)」が、高額な回線使用料を理由に韓国市場からの撤退を宣言したためだ。

 トゥウィッチは、米アマゾン・ドットコム子会社であるトゥウィッチ・インタラクティブ(Twitch Interactive)が提供するライブストリーミング配信プラットフォームである。

ネットフリックスと訴訟合戦

 実は、韓国の回線使用料を巡っては、米社と韓国の大手通信会社が派手な訴訟合戦を繰り広げ、それが決着したばかりだった。

 米ネットフリックスに対して韓国通信大手のSKブロードバンド(SKB)は、回線使用料の支払いを求めて提訴した。

 SKBは「ネット回線は、構築費用や維持管理には相当な投資と維持費用が必要であり、ネットフリックスは対価の支払いなしに回線を利用している」と主張。

 特に、SKB回線でのネットフリックスの通信量が急増したため、それに対応するネットフリックス専用の回線を用意するなど、回線整備に多額の投資負担をしてきたと主張した。

 これに対し、ネットフリックスは「支払い義務はない」と突っぱね、互いに訴訟合戦となったのだ。

 回線使用料でもめ始めたのは5年前の2018年からで、韓国政府に仲裁を求めた経緯もあった。