韓国の女子大学トップの梨花女子大学(2015年11月30日撮影資料写真、写真:ロイター/アフロ)

韓国の女子大に共学化のうねり

 韓国は少子化に伴い大学生の数が減ってきている。それによって一番打撃を受けているのは、女子大ではないだろうか。

 近年、女子学生が女子大を避ける傾向も現れ、共学の大学より女子大の学生募集が大変だという。そのためか、韓国では女子大を共学化する事例や計画がいくつかあった。

 筆者の出身校である梨花女子大学は韓国最大の女子大だが、ここも以前共学にするという話があった。

 しかし、在学生ばかりか卒業生の猛反対にもあって失敗に終わった。

 実際、もし梨花女子大が共学になったら、在学生も卒業生も「女子大で一番」というメリットを享受できなくなっていただろう。

 さて今回の話題は、韓国の同徳(Dongduk)女子大学である。

 ここでは共学化の話が出たところ、総学生会を筆頭に反対デモが始まった。

 最初は反対署名を募ったり、「(大学が)消滅しようとも開放はしない」といった壁新聞を貼るなど、普通のデモであった。

 ところが、デモの様相が次第に暴動に発展してしまった。

 大学の本館を占拠し、創立者の銅像にはペンキや汚物をぶちまけ、要所要所にスプレー塗料で殴り書きするなど、キャンパスを廃墟化させた。

 さらに、授業拒否、大学の職員を監禁したり、教授に土下座させて同意書を読ませるなど、度を超えた騒ぎとなった。