ディープフェイクポルノへの対策を求めて抗議デモを行う韓国人女性活動家たち(9月6日、写真:AP/アフロ)

知人女性のディープフェイクポルノ拡散

 韓国では今年に入ってディープフェイク犯罪が急増している。

 特に、ソウル大学卒の男性が近しい女性の顔写真を使ってAIで卑猥な画像や動画を生成してSNSに投稿した事件は、韓国社会を震撼させた。

「ソウル大学ディープフェイク事件」と呼ばれ、ソウル大卒の男性2人が大学の後輩や同級生の女性を犯行の対象にした。

 2020年7月から今年2月までに、ソウル大卒の女性12人を含む女性61人の顔写真を合成し、卑猥な画像や動画を2034個作ってテレグラムを通じて知人たちとシェアした。

 そればかりか、ディープフェイク動画を被害者当人たちに46回も直接送信したという。

 ディープフェイクに使われた写真は、卒業写真やSNSに投稿されていた写真だったという。

 主犯の男性は現在、第1審裁判で懲役10年を宣告されている。

 被害者たちは警察以外にも様々な官庁に届け出ている。

「放送通信審議委員会」では、被害者が申告すると該当の内容を審議し、投稿されているサイトに是正要求をしてくれる。

 ここには、今年1年で1万件以上の申告があった。