「トランプ氏との付き合い方、安倍元総理に学べ」
今は避けられなくなった「トランプリスク」克服のために、韓国のメディアからは専門家たちの多様な提案があふれている中で、「トランプ氏を扱うことは日本の安倍元総理に学ぶべき」という主張も目につく。
「個性が強くて称賛が好きなトランプ氏のような指導者とは個人的関係が肝心だ。日本の安倍元首相はトランプ氏が当選するやいなや、金の装飾が施されたゴルフドライバーをプレゼントし、トランプ氏を手厚くもてなした。尹大統領がそのような関係を築くなら、金正恩氏との危険な取引や在韓米軍の撤収、韓国に対する貿易制裁と不利益のようなことを防ぐこともできるだろう」(『朝鮮日報』社説「トランプ2期の経済、安保衝撃波が来るだろうが機会にしなければならない」)
「(トランプ大統領との首脳外交の)模範答案として安倍晋三元日本首相が挙げられる。安倍元首相は2016年、トランプ氏が大統領に就任する前に米国を直接訪れ、金でメッキされたゴルフクラブセットをプレゼントしたが、このおかげで日本がトランプ1期の時に多くの恩恵を受けた。梨花女子大学のパク・ウォンゴン教授は、“(ゴルフが好きなトランプ氏に合わせて)尹大統領がゴルフを学ぶような積極性も必要だ”と述べた」(ソウル経済記事「尹、ゴルフを速成で学んでもいい…トランプ2.0」)
これと関連して韓国大統領室では「尹錫悦大統領が最近、周辺の助言により8年ぶりにゴルフ練習を再開した」と発表し、米韓首脳会談に向けた準備に入ったことを示唆した。
尹錫悦政権はバイデン大統領の米国時代の米韓関係について、「歴代最も強力な同盟関係」と自賛したが、いまや「同盟の時代」は去り、「取引の時代」が戻ってきた。韓国の進歩系メディアは、尹錫悦政権の「価値外交」(民主主義の価値を共有する国々との連帯を重視する外交政策)はトランプ時代には通用できないとし、外交路線の変更を強く求めている。「取引の達人」を相手にしなければならなくなった検事出身の尹錫悦大統領は、ゴルフだけでなく、ビジネスの速成講座にも取り組まなければならないのかもしれない。