4.2024年、北朝鮮は何を求めたのか

 北朝鮮は、核ミサイルの開発を飛躍的に進めてきた。

 だが、短距離弾道ミサイルは、ウクライナ戦争で使用された結果、目標まで到達できず途中落下しているなどの構造や精度上の多くの問題が明らかになった。

 巡航ミサイルについても、弾道ミサイルと同様の問題がある。

 核兵器については、小型の戦術核の実験が未実施であることから、開発がまだ完了していない。

 偵察衛星の打ち上げや、撮影技術、GPS誘導技術なども、極めて未熟な状況である。

 北朝鮮は、ロシアに戦術核兵器技術の供与を強く要求するだろう。

 しかし、ロシアは核技術の漏洩や北朝鮮が中国に寝返って情報提供することも考えられることから、核心部分の情報提供は渋るだろう。

 一方、通常兵器についても、戦闘機・戦車・火砲・潜水艦・対艦ミサイル・無人機など、極めて特別なほんの一部の兵器を除き、あらゆる兵器が40~60年ほどの前の時代遅れの兵器ばかりである。

 旧ソ連や中国との軍事同盟の締結によって得られた、古くなって使えなくなって譲られたものだ。

 石油製品や食料も深刻といえるほど不足している。

 北朝鮮は、兵器や兵士をウクライナ戦争に提供することで、前述の多くの問題を解決したいと思っている。

 旧式兵器をロシア軍レベルに近づけ、宇宙技術・核ミサイル技術も導入したいと願っている。それらの支援を戦争後に継続して求めるだろう。