自民大敗は導火線になるか

 日本テレビが、選択的夫婦別姓について問うた出口調査の結果を報道した。これについて、小西さんは「この問題が出口調査に取り上げられることは革命的。マスメディアもこれが大事だと位置付けた」と評価する。出口調査の内容を見ても、若い世代では8割近く、高齢世代でも半数以上が、選択的夫婦別姓に賛成またはどちらかと言えば賛成という意見を表明していることがわかる。

「総裁選、衆院選を通じてこの問題が一つの争点として取り上げられたことによって、知らなかった人たちの関心を引き寄せた。一人ひとりがどう捉えるか、という問題にまでなってきた。前回衆院選でこの状況はなかった」

「失われた30年」は、日本経済の停滞とともに、夫婦別姓論議を政治がほったらかしにし続けた歳月でもある。小西さんは言う。

「この問題に真剣に取り組んでこなかった自民党の体質が、党内の賛成議員によって炙り出された。これは一つの導火線になりうる」

 自民党以外の主要政党はすべて基本的に賛成しているこの問題。30年前から突きつけられている宿題にそろそろ本気で着手してほしいものだ。