イランの石油関連施設をイスラエルが攻撃する可能性はゼロではない
原油生産量は日量1350万バレルと過去最高水準を更新している。
米国の今年の原油輸出量(平均)は日量400万バレルを超えており、南部テキサス州のコーパスクリスティは今や世界3位の原油積み出し港となっている*1。
*1:Corpus Christi Is Now The World’s Third-Largest Oil Export Port(10月21日付、OILPRICE)
世界の原油市場で過剰感が高まる中、原油価格を引き続き下支えしているのは中東地域の地政学リスクだ。イスラエルがイランの石油関連施設を攻撃する可能性がゼロになったわけではないため、一方的な動きにはなりにくい。
イランの攻撃から3週間が経過したが、イスラエルはいまだに報復を行っていない。
ネタニヤフ首相の私邸がドローン攻撃を受けたため、イスラエル軍はレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラへの攻撃に注力している感があるが、「これが一段落すれば、次はイランなのではないか」との不安が頭をよぎる。
イスラエルのガラント国防相は22日「イランへの攻撃は数カ月間続く」と述べている。
これに対し、イラン側はイスラエルによる報復攻撃への準備を着々と進めている。