移民問題:ハリス=批判受け国境管理強化、トランプ=「国境の壁」建設再開
移民対策は大きな争点です。
トランプ氏は、大統領に当選すれば不法移民を収監して本国に強制送還すると言っています。大統領在任中に進めたメキシコとの「国境の壁」建設を再開すると表明するなど国境管理をいっそう強化する考えです。
一方、ハリス氏は「副大統領として移民問題に力を発揮しなかった」と共和党から批判を受けており、巻き返しに躍起です。バイデン政権は当初、移民に寛容な政策をとったため移民が急増。今年に入ってようやく国境管理強化の措置を打ち出しました。ただ、その国境管理強化のために超党派で成立を図った法案がトランプ氏の妨害で成立していない状況です。
ハリス氏は「大統領に就任すれば必ず国境管理強化の法律を成立させる」と訴えていますが、果たしてどうなるでしょうか。
ウクライナ侵攻:ハリス=軍事支援続ける、トランプ= “ロシア寄り”
外交・安全保障などの対外政策は、内政に比べ有権者の関心は低いようですが、日本を含め世界各国が注目するテーマです。
両陣営の違いが最も顕著なのはロシアによるウクライナ侵攻をめぐる対応でしょう。バイデン政権はロシアの侵攻を国際法違反だとして対ロ経済制裁を発動する一方、ウクライナに軍事支援を続けてきました。ハリス氏も「必要とされる限りウクライナへの軍事支援を続ける」と明言しています。
これに対しトランプ氏は、ロシアのプーチン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の仲立ちをして、「24時間以内に戦闘を終わらせることができる」と豪語しています。大統領在任中と同様、トランプ氏はプーチン氏の政治手腕を高く評価しており、最近は「ゼレンスキー氏はこの戦争を始めるべきではなかった」と述べるなど、ロシア寄りの姿勢を強めています。