最後の駅伝シーズンを迎える4年生

梅崎蓮選手

 ペガサス プラスでしっかり走り込んだ東洋大の選手たちは駅伝シーズンに向かっていく。最大のターゲットは箱根駅伝だ。トップスリーに返り咲くだけでなく、「総合優勝」を目指して4年生が燃えている。

 主将・梅崎蓮は今年の箱根駅伝2区を1時間06分45秒の区間6位と好走。今季も関東インカレの1部ハーフマラソンで日本人トップ(2位)に輝くなど、力強い走りでチームを引っ張ってきた。8月は北海道マラソンで夏マラソンを経験。学生駅伝ではロング区間での活躍が期待されている。

「チームとしては箱根駅伝につながるレースをしていくことが大切だと思っています。そのためにも出雲駅伝と全日本大学駅伝は3位以内の結果を残したい。個人としては、何区を任されても区間賞を狙える走りをしたいと思います」

石田洸介選手

 5000mの元高校記録保持者・石田洸介は昨季、試練の一年を過ごしたが、今季はトラックシーズンで大活躍。関東インカレの1部10000mで28分08秒29の自己ベストで6位に食い込むと、全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会は3組でトップを飾った。今季のチームスローガンである「鉄紺の覚醒」を象徴するような存在になっている。

「駅伝シーズンに向けては、まずは自分の状態を万全にして、全日本からチームに貢献できるような走りをしたいと思っています。箱根は総合優勝を目指しているので、区間賞を獲得するのが個人的な目標です。欲を言えば、同期とタスキリレーをしたいですね」

小林亮太選手

 石田とともに関東インカレ10000mで自己ベストの入賞(28分12秒77の7位)を果たした小林亮太。今季は10000mレースに4本出場して、その平均タイムが28分40秒を切るなど、安定感のある走りを見せている。三大駅伝は昨季すべてに出走しており、今季もチームの要となる選手だ。

「出雲と全日本は昨年、順位を落とす悔しい走りになったので、そのリベンジとして区間賞争いをしたいです。そして箱根は2年連続で出走している3区は譲れないですね。青学大・太田蒼生選手や駒大・佐藤圭汰選手と互角に戦うことが優勝への道だと思っています」

吉田周選手

 吉田周は今年の箱根駅伝9区で区間2位と活躍したが、トラックシーズンは思うような走りができなかったという。それでも9月上旬から調子が上向き、夏合宿では充実したトレーニングをこなしている。

「駅伝のメンバー争いは熾烈ですが、出雲と全日本は任された区間で貢献できればと思っています。箱根は前回、目標タイムに届かなかったので、もう一度9区を走りたいですね。梅崎が2年時にマークした東洋大記録(1時間08分36秒)を上回る1時間08分30秒を切りたいです」

 4年生が引っ張る東洋大。熱い思いと1秒をけずりだす走りで“鉄紺の魂”を後輩たちにつないでいく。