プラスチック爆薬を忍び込ませたか

 爆発物の構造は解明されていませんが、少ない量でも爆発力の強い高性能爆薬が使われたようです。わずか3〜5グラムで致命的なダメージを与える爆薬はいくつか存在しており、今回は粘土のように容易に変形できる可塑性爆薬(プラスチック爆薬)が使われたとの見方が今のところ有力です。

1度目の攻撃で爆発したポケベルの残骸(写真:Abaca/アフロ)

 ポケベルの内部には、高温を発する性質があるリチウムイオン電池があります。そのそばにこの爆薬を埋め込み、ある種のメッセージを受信すると発火する仕掛けになっていたと指摘されています。高度な技術で巧妙に爆薬が仕掛けられた可能性が大きく、ポケベルなどを配布するというヒズボラ内部の情報が外部に漏れていたのは間違いありません。

 ヒズボラは市民を巻き添えにする国際法違反の攻撃だとしてイスラエルを非難していますが、イスラエルはポケベル爆弾への関与について何も語っていません。

 なぜ今、このような攻撃が行われたのでしょうか。