純金積立・金投資信託・金ETFの場合は?

③純金積立

 純金積立は、毎月一定額ずつ金の現物に積立投資していく方法です。貴金属商、銀行、証券会社などで1000円といった少額からスタートできます。購入時に一度設定すれば、あとは自動引き落としにできるので手間もかかりません。

【純金積立のメリット】
・価格が高いときには少しだけ買い、価格が安いときにはたくさん買うことで平均購入単価を下げる「ドル・コスト平均法」の効果が得られる
・実物の金と交換することもできる

【純金積立のデメリット】
・購入時手数料(スプレッド)が高い
・所定の積立手数料がかかる
・年会費がかかる場合がある

④金投資信託

 金投資信託は、主に金価格への連動を目指して運用される投資信託です。保有中にコストはかかりますが、実物の金に投資するよりは手数料を抑えられます。

 また、たくさん利益が出た場合でも、税率20.315%の分離課税となります。新NISAを通じて投資をした場合は、利益に対する税金はかかりません。

【金投資信託のメリット】
・少額から積立投資できる(ネット証券では100円程度から)
・「ドル・コスト平均法」の効果が得られる
・たくさん利益が出た場合でも、税率20.315%の分離課税
・新NISAで投資可能

【金投資信託のデメリット】
・原則、実物の金には交換できない
・金投資信託の保有中には信託報酬がかかる

⑤金ETF

 金ETFは、主に金価格への連動を目指して運用される上場投資信託であり、証券会社で購入することができます。保有中にコストはかかりますが、実物の金に投資するよりは手数料を抑えられます。

 また、金投資信託と同様、たくさん利益が出た場合でも、税率20.315%の分離課税となります。新NISAを通じて投資をした場合は、利益に対する税金はかかりません。「SPDRゴールド・シェア(1326/GLD)」が世界最大の金ETFとして知られています。

【金ETFのメリット】
・機動的に売買ができる
・たくさん利益が出た場合でも、税率20.315%の分離課税
・新NISAで投資可能

【金ETFのデメリット】
・積み立てに対応している金融機関が少ない
・原則、実物の金には交換できない
・金投資信託の保有中には経費がかかる

 他にも、金先物取引(CFD)や金鉱株に投資する手もあります。

 先物取引とは、定められた期日・価格で売買することを約束する取引のこと。FXのように、レバレッジを効かせることで、少ない資金で取引ができます。ハイリスク・ハイリターンの投資手法であり、投資初心者でなくてもおすすめはできません。

 金鉱株ですが、日本株では「三菱マテリアル(5711)」や「住友金属鉱山(5713)」、米国株では「ニューモント(NEM)」や「アングロゴールド・アシャンティ(AU)」などが該当します。複数の金鉱株に投資する米国ETFもあり、一番有名なのが「ヴァンエック金鉱株ETF(GDX)」です。

 概ね、株価は金価格に連動する傾向がありますが、企業業績も影響する点に注意です。金鉱株への投資は、間接的に金に投資するイメージです。