民主党の最高議員らも、躊躇なく陰謀論を展開した。

「日本の岸田文雄首相が退任を控えて韓国を訪れる予定だが、これに合わせて独島のオブジェが一斉に撤去された」(全賢姫議員)

「“親日”を超えて“崇日”する政権こそが『亡国の道』ではないか。独島を消し、歴史を消し、尹錫悦政権はまた何を消すつもりなのか」(金秉柱議員)

「独島を国防部の精神戦力教材から削除し、紛争地域と表記し、主要公共機関の独島オブジェがひとつふたつと撤去されている明白な事実を怪談と決めつけようとする与党の政治家たちこそ、実に奇怪だ」(金ミンソク議員)

陰謀論に平気で便乗

 ネット発の陰謀論と民主党の“タッグ”は今回が初めてではない。

 今年4月、尹徳敏(ユン・ドクミン)駐日大使が「来年の韓日国交正常化60周年を迎え、韓日間のパスポートのない往来が可能になるよう出入国手続きを簡素化しよう」という意見を提示したとき、民主党は「日本の挑発が続いているのに、尹錫悦政府は依然として日本の便宜だけを図る考えか」「日本人に独島を自分たちの部屋に出入りするように開放する考えか」と強く反発した。

 これに反応して、国会の請願サイトには「韓日間の出入国がパスポートなしに簡素化されれば私たちの主権と領土が脅かされる。阻んでほしい」という請願が登場し、あっという間に受付に必要な5万人の賛同を得る結果となった。