4年前にソウルで開かれた反日集会。少し前、日本はものすごく嫌われていた(写真:ロイター=共同)

(立花 志音:在韓ライター)

「本当に日本人として申し訳ありませんでした」

 韓国在住の日本人女性YouTuberが号泣しながら、罵声を浴びせる韓国人に謝っている動画がSNSで拡散されている。

 この女性は韓国を旅行しながら、韓国語でその様子を伝える動画をあげていた。その旅行中、全羅南道麗水市で通りすがりの韓国人男性にどこから来たのか尋ねられ、日本人だと答えたところ、自分は日本人が大嫌いだとすごい勢いで罵声を浴びせられたのだ。

 脱北者だと自称するその韓国人は、「韓国は日本に37年支配された」「自分の祖父は日本のせいで亡くなった」「日本人は全員嫌いだ」「殺してやりたい」と次から次へと彼女を罵倒する。

 彼女は「それでも自分は韓国が好きだから韓国にいる。その言い方はひどすぎる」と穏やかに話していたが、その韓国人は「韓国から出ていけ」と怒鳴り続ける。

 そして、彼女は涙を流しながら謝るのだった。謝る彼女にその男性が発した言葉は「二度と来るな、独島(竹島)は韓国の領土だ!!」

実際のYoutube動画。見知らぬおじさんは「韓国人が一番嫌いなことだよ」とおこっている(出所:https://youtu.be/Z-KaM5mm93Y?feature=shared)

 韓国に住んでいる筆者にとっては、こんなことは別に珍しいことでもない。これが韓国だ。筆者もソウルに住んでいたころ、乗ったタクシードライバーから「日本人は反省しなさい」と説教されたことが何度かある。こっちは客でお金を払っているのに、なんでこんな思いをしなければならないのかと思った。

 韓国に住む日本人なら何度か経験する話だ。韓国が好きで韓国人と結婚したのに、過去の歴史問題を持ち出されたことが原因で、離婚して泣いて帰った人もいる。

 そのYouTuberの彼女は20代そこそこで若かった。コリアナイズされた3児の母に言わせてもらうと、洗礼をうけちゃったね、くらいのものだ。可哀そうかもしれないが、これがこの国の現実だ。

 動画の公開から3日後の時点で39万回以上再生され、コメント数は1万7000件を超えている。

 この動画を見た韓国人ネットユーザーの反応は「韓国人として恥ずかしい、代わりに謝ります」というものがほとんどだったが、この反応に筆者は驚いた。驚くと同時に「やっぱり、こういう流れが来たか」と納得した。

 尹政権になってからの韓国人の変わりようは、いろいろとすさまじいのだ。