(立花 志音:在韓ライター)
「お母さん、○○ちゃん熱が出ました。熱もかなり高いので、早く病院に連れて行ってあげて下さい」
娘が通っている幼稚園から電話が来た。
「あ、やっぱりうつったか」
筆者はガックリしながら、急いで娘を迎えに行く支度をした。
「ちょっと、幼稚園まで行ってくるから1人で待ってて。YouTube見てても良いから」
手足口病で先週から休んでいる次男が、すでにYouTubeを見ながらソファでゴロゴロしている。おそらく次男の手足口病が娘にうつったのであろう。
筆者には心当たりがある。次男が発熱して発疹が出る前日、二人を一緒にお風呂に入れた。次男は3年生なので、普段は一緒にお風呂には入れないのだが、その日に限ってやってしまったのだ。
徒歩で10分弱の道である。帰りはタクシーで小児科に直行だなと考えながら、小走りで幼稚園に向かった。
ちょうどお昼の時間になり、みんな食堂へ向かったようで、園長先生に付き添われた娘は玄関にちょこんと座っていた。思ったよりもけろっとしていた。
園長先生におそらく手足口病だということを伝えると、手足口病は法定伝染病なので必ず診療確認書を取ってくるように言われた。
今からタクシーで小児科に行っても午前の診療には間に合わない。とりあえず、娘とゆっくり手をつないで家に帰ることにした。
自宅でお昼を食べていると、担任の先生から電話がまたかかってきた。
「○○ちゃんどうですか? 病院に行きましたか?」
韓国の病院を見てみると、大体午後は2時から診療が始まる。
「まだ行ってませんけど……」
とにかく韓国人は病院が好きだ。子供が少し発熱しただけでも病院に行って薬をもらいたがる。そして、すぐに解熱剤を飲ませるのだ。人間がどのようなときに熱を出すのか、よく分かっていないようだ。