竹島(写真:YONHAP NEWS/アフロ)
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 尹錫悦政権を「親日政権」と批判している野党「共に民主党」が、今度は「尹大統領が独島(竹島)を日本に譲ろうとしている」というネットの陰謀論に便乗しはじめた。

 最近、ソウル市地下鉄の駅舎に設置されていた独島(竹島)のオブジェが撤去されたという書き込みがインターネット上で拡散したのをきっかけに、韓国社会の一部から「尹錫悦政権が独島を消そうとしている」という陰謀論が浮上。あわせて、共に民主党は「独島を消そうとする政権の動き」の真相を究明するための特別委員会を発足させ、ネット上では独島を守るための署名運動と尹錫悦弾劾の署名運動が同時に進行している。

突如燃え盛り始めた「独島消去」論

「尹錫悦政権が独島を消そうとしている」

 光復節(8月15日)を目前にした8月12日、韓国のインターネットでは、ソウル市地下鉄駅舎に設置されていた独島のオブジェが消えたという書き込みが数多く掲載された。

 日韓間の独島紛争が激化した2009年、ソウル市議会では「独島守護のためのソウル市対策準備要求建議案」の一つとして光化門駅などソウル市内の6カ所の地下鉄駅舎に「独島オブジェ」設置を推進し、2010年設置が完了した。東島と西島で構成された独島の様子を700分の1の大きさで製作してガラスケースに入れたミニチュアだ。

 この14年前のオブジェが、「なぜか、蚕室駅や安国駅、光化門駅から姿を消してしまった」として、「尹錫悦政府が日本の顔色をうかがうために片付けたものだ」という主張だった。

ソウル市内の地下鉄「安国駅」内に設置された竹島のオブジェ。こちらが現在撤去されているという。2019年10月撮影(写真:YONHAP NEWS/アフロ)
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「日本がちょうだいというものは全部くれてやるつもりかね」

「独島を日本に渡そうとビルドアップしているんじゃないの」

「光復節を控えてなんということだ」