もともとオブジェが設置されていない施設まで「撤去された」と…

 龍山戦争記念館の管理を担当している国防部は「老化したオブジェを新しいオブジェに変えるために一時撤去した」と説明し、オブジェを製作した業者も「3~4年前から新しいオブジェに交換してほしいという話があった」と説明したのだが、すでに陰謀論に頭の中を占領された韓国人は全くその言葉を信じようとしなくなった。

「独島オブジェが撤去された」と報道された国立図書館には当初からオブジェがなかったことが明らかになったにもかかわらず、一部メディアやネットユーザーらは「尹政権が独島を消そうとしている」という陰謀論を膨らませることに血道をあげたのだ。

 隙あらば尹錫悦大統領を弾劾しようと虎視眈々と機会をうかがっている共に民主党がこの機を逃すはずがない。新型コロナウイルス感染症で病院に入院している共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表は、病床での最初の指示として「独島消しに対する真相調査を進めろ」と下命し、26日に民主党では真相調査のための特別委員会が発足した。

8月26日、ソウルの国会で開かれた党最高委員会議で演説する最大野党「共に民主党」の朴賛大(パク・チャンデ)院内代表(写真:Yonhap News Agency/共同通信イメージズ)
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「独島を守ります」というバックドロップをかけた民主党の会議室で、朴贊大(パク・チャンデ)院内代表は「親日派が勢力を伸ばす一方で独島が消されています。この状況を偶然と片付けるわけにはいきません」と言い、特別委員会発足の意味を説明した。