懸念される問題点が2つ

 同時にここで懸念される点を2つ挙げておきましょう。

 一つは旧民主党「事業仕分け」的な愚政に流れる危険性です。見識のない人間を上にいただいてはいけません。

 もう一つは、現在の東京都で起きているような、官僚機構の破壊的私物化が起きないよう、対策を立てる必要があります。

 私が小池都政でいけないと思うことの一つは、2010年代の自民党政権で内閣人事局が見せしめ報復人事など連発、官僚のやる気を失わせた安倍政権期とよく似たやり方で、公務員機構を破壊している点と思います。

 小池都政に明確に反対する人には、元検事の郷原弁護士、環境省の実質官僚トップだった小島敏郎氏、自治省在官24年ののち鳥取県知事、総務大臣などを歴任した片山善博氏、東京都庁で選管委員会事務局長なども務め た澤章氏など、長年にわたって公務員を務め上げたOBが非常に多い。

 そして、露骨ないやがらせ人事がまかり通る小池都庁に嫌気がさして、昨年春は都の企画政策局からだけでも何と30人もの若手中堅が一挙に離職してしまったという、往時の内閣人事局の横暴を彷彿とさせる事実が語られました。

 本当に、ひどい話です。

 私が小池都政に疑問を持つのも、今年で26年目に入った国立大学教官職として、遵法的に物事を進める大切さを強く感じているからにほかなりません。

 党派性もなければ、個人的な感情も一切ありません。

 例えば、学歴詐称の質問を政策局長に代理答弁させるような、ああいうことは、やってはいけません。

 東大の教室で学生たちと政治向きの話をすることは一切ありませんが、コンプライアンスの大切さ、例えば自分でやってもいない仕事、研究や論文などを、ほかの人から剽窃したり、データを捏造などすると、その後一切の創造性がなくなるから、やってはいけない。

 諸君が天性として持っている才能、資質をフェアプレーで伸ばすのが人が幸せに一生を送るポイント、といったことは常に強調し、何でもその場で私自身がやって見せることで、勇気をもって前に進むよう教授します。

 利権があるから、長いものに巻かれていれば、まあ何とかなる・・・といった心情は人を不幸にするリスクが高い。

 そしてそのような再選。その程度の民度という結果が出たわけで、私は正直、悲しい気持ちになりました。

「選挙の七夕」は雨だった。淀んだスモッグを一掃する、刷新が望まれるところです。