リアルな人生とゲームの世界がごちゃ混ぜになっているのかもしれない(Silvo BilinskiによるPixabayからの画像)

 斎藤元彦・兵庫県知事に対する不信任決議案が兵庫県議会に提出され「全会一致」で可決された直後、斎藤知事は登庁せず、何と複数の「テレビ番組」に出演しました。

 そして、本連載でも予想してきた通り「失職して選挙に再出馬」の挙に出ようとしています。

「私はまだ兵庫県知事がやりたい」とも発言しているようで、もうつける薬がないとしか言いようがありません。

 メディアも評者もあきれ返るばかりですが、最初に注意べきことは、次回選挙で各党が有効な対立候補をきちんと立てられるかでしょう。

 極端な話、対立候補がゼロなら、斎藤続投にもなりかねません。

 例えば、泉房穂・元明石市長のような地元に根差したインパクトの強い対立候補を擁立して、選挙戦を制する必要があります。

 支持政党ゼロで、1万2000か所あるという選挙ポスターも貼る見通しが立たない「斎藤知事」は、本質的には泡沫候補でしょう。

 それでも一応は「現職」です。気を抜かず、確実に押さえておく必要があります。

 ちなみに、泉氏の弟さんは障害をお持ちとのことですが、泉兄弟が幼かった頃の兵庫県知事、金井「元彦」氏は「優生保護法」推進の全国リーダーで、「障害のあるものはこの世から抹殺する」などと公言して憚らない人物であったことが伝えられます。

 そしてその「モトヒコ」にあやかって名付けられたのが1977年生まれの「斎藤モトヒコ君」という因果、根深いものを感じざるを得ません。