代表的なロスジェネ3つの特徴

 兵庫県生まれの「斎藤知事」は高校~浪人時代に「震災」に直面し「ネット」の最初の洗礼を受けた「ロスジェネ」世代ということになります。

 この「ロスジェネ」の一つ下が「ゆとり」と呼ばれ、さらにその下になると「さとり世代」と呼ばれるように、「失われた時間」が30年続き、日本の若者は夢や希望を持ちにくい状況に直面させられ続けた。

 そんな中でロスジェネ世代は、取りわけ「ゆとりがない世代」の特徴を持っていると一教官の観点からは思われるのです。

 よくある世代論ではロスジェネを特徴づけるキーワードとして以下の3点が挙げられます。

1、優秀(とされるよう)な人が多い
2、仕事に前向きな人が多い
3、貯金好き

 そしてこれらすべてが「斎藤病」の特徴をよく示してもいると考えられます。

 第1は「優秀に見えること」が大事、と言い換えても良いでしょう。

 官僚時代の「斎藤元彦課長補佐」は、エネルギッシュで優秀「に見え」、維新その他の政党から白羽の矢が立ったことは広く伝えられる通りです。

 ただ、ここでの問題は「本当に優秀かどうか?」ではなく「まずもって優秀と評価されるような振る舞い」に気が散ることが問題なのです。

 即効性重視。ゆとりがないのです。

 大学での基礎研究に例を取れば、本当にオリジナルで新しい価値を生み出すような、腰を据えた研究がロスジェネ以降、急速に減ってしまった可能性が懸念されています。

 つまり「優秀だ」「素晴らしい」と、すぐに風評を取るような流行りのテーマ、評価を受けそうなトピックスを渡り歩いて、要領よく泳いで行くタイプが増えた。

 他人が何と言おうと、自分の信じる大きな魚を釣り上げるまでは、雌伏何年・・・というようなタイプが、全体の趨勢としては減ってしまったのでは、と心配されています。

 江崎玲於奈、利根川進、白川英樹・・・現存する日本のノーベル賞受賞者のお名前を挙げさせていただきましたが、およそ「流行を追って」といった傾向とは程遠い、地味だけど、本質的と確信をもったテーマを営々と追いかけ、ノーベル賞を得る前も後も、独立独歩で進み続けてこられた。

 そういうタイプが、明らかに減っている。これと「斎藤知事」の性向とは、残念な一致を見せてしまっています。

 つまり、地味な県政課題に全く興味がない(門外漢にそもそもそんなものが分かるわけがないのですが)。

 一方で、マスコミに取り上げられやすい派手で一般にアピールしそうな話題にもっぱら関心があり、かつそこで売名することに熱心、点を稼ぐことに汲々としている。

 ロスジェネに見られる悪いところの典型のようなことになっているのが分かるかと思います。