5千円札は津田梅子、千円札は北里柴三郎

 5千円札の新しい顔は、津田塾大学の創設者として知られる津田梅子です。裏面は古事記や万葉集にも登場し、古来より親しまれてきた「藤(フジ)」が描かれています。

新たな5千円札の肖像は津田梅子(写真:Stanislav Kogiku/アフロ)
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 津田梅子の父は徳川幕府の公式通訳。梅子自身も幼少時から英語に親しみ、6歳で日本初の女子留学生として米国に渡り、11年間を米国で過ごしました。帰国後は華族女学校の教授となったものの、広く女性の地位向上に尽くしたいと考え、再度、渡米しました。そして帰国後の1900年には念願の「女子英学塾」(現・津田塾大学)を創立。生涯にわたって女性教育に尽力しました。

 千円札の北里柴三郎は、明治時代に医学の分野で数々の功績を残しました。「近代日本医学の父」と呼ばれる人物で、1989年に世界で初めて破傷風菌の培養に成功。翌年には破傷風菌の毒素を中和する抗体も発見し、世界で初めて「血清療法」を確立させました。

新たな千円札の肖像は北里柴三郎(写真:Stanislav Kogiku/アフロ)
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 ジフテリアや狂犬病の予防などにも尽力したほか、香港でペスト菌も発見します。また、自身の研究だけでなく、国立伝染病研究所や慶応大学医学部の創設などにも奔走し、教育者としても多大な実績を残しました。

 千円札の裏面は、江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎の「富嶽三十六景」から名作「神奈川沖浪裏」が描かれています。