ポスターも廃止せよ

 国政では、私は、2001年の参議院選挙に自民党から比例代表に立候補した。選挙区は全国である。北は北海道から、南は沖縄県まで、真夏に全国を駆け巡った。この選挙から非拘束名簿式に変更されたので、政党票よりも個人票が重きをなす。また、掲示板は設置されないので、選挙ポスターは、知り合いの家や施設などに許可を得て貼った。たとえば、ある大手の石油元売り会社が系列のガソリンスタンドへのポスター掲示を許可してくれたので、随分と助かったものである。

 ポスターには、いずれの選挙の場合も、選挙管理委員会が発行する証紙を一枚一枚貼っていかなくてはならない。この人手もたいへんで、ボランテイアをはじめ多人数を動員せねばならない。

 私は全国を移動するときに、新幹線の車中でポスターに証紙を貼る作業をしたものである。各地の選挙区で立候補している自民党の候補者のもとに駆けつけ、「選挙区は○○、比例区は舛添」と訴え、タッグを組んで選挙戦を戦ったが、選挙区の候補者の事務所からは、「舛添先生、自ら証紙を貼っているのですか」と驚かれたものである。

 掲示板を無くすということは、ポスターも無くすということである。ポスター用の写真を撮影するための時間と費用も馬鹿にならない、紙代もかかる。選挙用のポスターは屋外に貼るので、雨風にも強いものである必要があり、その特殊な紙は、値段も高い。

 掲示板もポスターも無くなれば、有意な若者が立候補しやすくなる。