- 熱狂的なファンが多いマツダ「ロードスター」。昨年10月に大規模改良を実施し話題になったが、その魅力を900km試乗して改めて検証した。
- 試乗車は、ハードトップでスポーティタイプの「RF RS」。新たな改良などにより、ロードスターの醍醐味である「人馬一体」の感覚がより磨かれていた。
- 新開発のクルーズコントロールなども採用され、ロードスターの真骨頂が余すところなく味わえた。(JBpress)
(桃田 健史:自動車ジャーナリスト)
マツダ「ロードスター RF RS」で東京、静岡、山梨、長野など各地を巡り、合計約900kmを走行した。
「RF」は電動式開閉式ハードトップタイプのモデルで、「RS」はRFのスポーティグレードのひとつだ。
ロードスターは、初代(NA型)が1989年に誕生し、現行の4代目ND型が2015年に登場した。
ND型ではこれまで小規模な仕様変更はあったものの、2023年10月の商品改良は「ND型として過去最大だ」と、同車の開発を統括する商品本部主査の齋藤茂樹氏は強調する。
きっかけは、国連欧州経済委員会の自動車基準調和世界フォーラムにおける、サイバーセキュリティ関連法への対応だ。
齋藤氏は「いわゆる電子アーキテクチャを完全に入れ替える必要があり、投資コストはフルモデルチェンジに匹敵する」と説明する。そして、「この際なので、ND型に対してこれまで考えてきた様々なアイディアを一気に盛り込んだ」と大幅な商品改良の理由を打ち明けた。
そんな最新ND型の報道陣向け公道試乗会が2月に静岡県内で実施され、筆者も参加した。その際、各種グレードの中で商品改良前と比べて最も差が大きいと感じたのが、RFのRSだった。
そこで今回、マツダがロードスターでも参戦するスーパー耐久シリーズ第2戦「富士SUPER TEC24時間レース」や、1000台超のロードスターユーザー車が集結する恒例イベント「軽井沢ミーティング2024」の取材に合わせて、改めてRF RSで長距離移動し、その魅力を再確認してみた。