「重たい」ハードトップモデルの走りが一変

 試乗した車両のサイズは、全長3915mm×全幅1735mm×全高1245mm、ホイールベースは2310mm。

 エンジンは、排気量1997ccの直列4気筒。最高出力は184ps(135kW)、最大トルクは20.9kgf・m(205Nm)。

長野県女神湖周辺の山林にて(写真:筆者撮影)

 トランスミッションは6速マニュアルで、タイヤは205/45R17を履く。

 ロードスターといえば、「軽さ」が命であり、マツダは「グラム戦略」と銘打って部品の細部にこだわって軽量化を進めてきた。

 齋藤氏は最新NDに対して「サスペンションの稼働範囲が大きく、コーナーをひらひらと舞うように走れる」という走りのイメージを示す。

SKYACTIV-Gの2Lを搭載(写真:筆者撮影)

 それが、RFとなると、走りのイメージは少し変わる。ハードトップの電動開閉装置の重量が加わるため、ソフトトップ車に比べて重量がかさんでしまうのは致し方ない。そのため、海外仕様のソフトトップ車で採用している2Lエンジンを搭載して、パワーアップを図っているのだ。国内仕様のソフトトップは1.5Lエンジンを採用する。

 そんなRFは、どっしりとした乗り味であり、全体的な印象としては「やや重い」とか「クルマの動きがゆったりして穏やか」という印象があった。

 それが、昨年の大幅な商品改良によって、RFの走りは一変した。特にスポーティなRSグレードでは、モータースポーツで例えるならば「決勝レースで安定してハイペースで走れて、前車を追い抜く際にもクルマの動きの自由度が広い」と表現できるのではないだろうか。