民放5局がスペシャル番組になっています。驚くのは、翌18日(木)も5局すべてが2時間から3時間のスペシャル番組を編成していることです。1月第3週になっても民放各局は正月特番を続行中であるかのようです。

抱え続ける「CMで視聴率下落」の葛藤

「スペシャル」が視聴率トップの要因に間違いない。

 バラエティー番組制作に関わるテレビ朝日のA氏は断言しました。つまり、テレビ朝日が視聴率争いで優位に立っているのは、2時間、3時間というスペシャル番組をたくさん放送しているからだというのです。

「他局は何曜日の何時の番組という視聴習慣を大事にしているが、テレビ朝日は(リモコンを片手に頻繁にチャンネルを切り替える)ザッピングで行き当たりばったりの視聴者をつかんで離さない戦法。そのためにスペシャル番組が増えている」とのことです。

 スポンサーは放送局や番組に媒体価値を認めて、CM放送に対する高い対価を支払います。スポンサーとしては、CMを通じて、なるべく多くの視聴者(消費者)に自社の商品・サービスや企業イメージを訴求できると期待しているのです。

 しかし、視聴率を分析すると、通常、CMの時間帯は下がります。これはいかんともしがたい事実です。

 CMを放送しなければ視聴率は下がりにくくなりますが、民放の収益に打撃を与えます。CMをたくさん放送すれば収益は一時的に上がりますが、視聴率は下がり、結局は収益に悪影響を及ぼします。民放は草創期から、この葛藤を抱えてきました。

 一定量のCMを放送するとして、視聴率が下がらないようにするにはどうしたらいいのか?