入団会見でドジャースのユニフォームに袖を通した大谷翔平選手(12月14日ドジャースタジアムで、写真:アフロ)

大谷批判の黒人解説者、今やべた褒め

 ロサンゼルス・ドジャースに移籍した大谷翔平(29)の人気がとんでもないことになっている。

「田舎チーム」ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムでプレーしていた時に、すでに白人のベーブ・ルースに追いつき追い抜いた「ユニコーン」と騒がれた。

 それが、大リーグ屈指の名門、ドジャースに10年契約の7億ドル(約1015億円)で入団したことで(まだプレーしてもいないのに)全米に社会現象を巻き起こしている。

 ステファン・A・スミスというNBA出身の黒人スポーツ解説者を覚えている諸兄姉もいるかもしれない。カリブ海出身の56歳。黒人のスポーツファンに人気があるらしい。

 2年前、通訳をつけている大谷を「米国のスポーツの選手とは言えない」と揶揄、人種差別発言だと批判された。

私の言いたかったのはマーケタビリティ(Marketability=市場性)面から不利と言う意味だ」と苦しい釈明をした。そして何とか切り抜けた。

 スミス氏の言ったマーケタビリティとは、英語でファンに直接語りかけられない分、距離があり、CMやグッズで儲けられないだろうということらしい。

 おあいにくさま。

 その分、大谷は日本という巨大市場を持っており、エンゼルスは大いに潤った。英語が喋れない、あるいは片言英語の中南米出身の選手とはちょっと違った。

 スミス氏の本心はおそらく、中南米系選手にはつかないのに大谷だけ専属の通訳がつくのはけしからん、というやっかみだったのかもしれない。

 大谷が着た背番号17のドジャースの新ユニホーム(ジャージー)が発売後48時間で完売。

 世界的スターであるアルゼンチンのサッカー選手、リオネル・メッシが2023年に米リーグに移籍した時に売れたジャージー数を破る新記録を打ち立てた。

 その数日後、スミス氏は何と言ったか。