トランプ大統領誕生で激変する米国の政策、公開された政策綱領の中身
バイデン政治一掃、連邦政府内の過激派左派分子一掃を最優先
2023.11.21(火)
高濱 賛
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今さら立候補資格を問う「茶番」
ドナルド・トランプ前大統領の2024年大統領選出馬を認める判決が、11月17日、「ブルー・ステート」(民主党支配州)のコロラド州地裁で下った。
トランプ氏は連邦・州裁など4つの裁判所での刑事訴追とは別に、大統領選への立候補の合憲性(憲法修正14条3項)を問われた。
同氏が2021年1月の米議会乱遊事件に「関与」(教唆・扇動)した「嫌疑」を理由に、リベラル派市民団体が大統領選立候補資格はないと民事訴訟を起こしたのである。
それがコロラド州地裁で却下された。同じ訴訟は、ミネソタ各州でも出されており、11月22日に審理が始まる。
コロラド州の場合、原告のリベラル派市民団体は上訴する意向だが、最終的な判断は上級審に委ねられる。「判決が覆ることはまずなさそうだ」(同州司法関係筋)。
その理由は、トランプ氏を取り巻く米国内の政治、社会状況だ。
各種世論調査では、同氏は今やジョー・バイデン大統領を凌駕している。ひょっとしたら再選されるかもしれない。
同氏が今年第3四半期に集めた政治資金は4550万ドルと第2四半期よりも30%増えている。起訴されるたびに上がる支持率と歩調を合わせるように政治献金は増えている。
(reuters/trump-campaign-says-it-raised-over-455-million-third-quarter)
ひと言でいえば、トランプ氏は「地盤、看板、カバン」で共和党の他候補を寄せ付けない。
したがって、そのトランプ氏の大統領選出馬を認めるか否かを裁判で争うこと自体、どこか見え透いた茶番のようにも思える。
この事案をめぐっては米憲法学者たちが白熱した論争を展開している。その意味では、コロラド州地裁判決は論議に一石を投じたと言える。