「このままだとひきこもり」学校に脅される子どもたち

成田:私も医者なのでよく分かりますが発達障害の診断方法というものは、基本的に現場の医師やその病院の考え方に依存するところが多いです。「5分間診断」のように、適切でない診断方法でADHD、ASD、LDの診断を下し、薬を処方されてしまう方もいます。いっぺんに4種類以上の薬を出され、子どももふらふらになってしまったので親が医者に「先生、薬をやめさせて良いですか」と聞いたところ、「私の出した薬をやめると、お子さんは将来社会に出られないひきこもりになりますよ」と言われたようなケースもありました。

──文科省の調査はいずれも学校に対する聞き取り調査ですが、学校側はどのような基準で「この子は発達障害かもしれない」と判断しているのでしょうか。

成田:私自身、よく学校に行くこともあります。全体的に先生にも個々の発達障害の知識がついてきていますよね。ADHDは多動だとか、LDは学習面で困難さを抱えているとか。一方で、今は先生のオーバーワークが深刻化していますから、個々の生徒の特性をよく見ることができなくなっているのではないでしょうか。知識だけが先行してしまい、ほとんど決めつけのように「発達障害ではないか」と親御さんに伝えるケースも増えてきているように感じます。

出所:文部科学省「通級による指導実施状況調査結果」(令和2年度)出所:文部科学省「通級による指導実施状況調査結果」(令和2年度)
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 実際、私のところを訪れる親御さんの中には「担任の先生に『このままだと子どもは将来ひきこもりになるかも』と言われた」と話す方もいました。担任の先生から子どもに対する「主観的かつネガティブな感想」が延々と書かれている紹介状が届いたこともあります。学校がブラックな職場になりすぎていて、先生たちも相当なストレスが溜まっているのです。