1億円超の“億ション”が全体の46%を占めている
バブル現象は不動産市場にも及んでいる。
不動産経済研究所の「首都圏 新築分譲マンション市場動向」(5月)によると、首都圏の供給戸数は1936戸で前年同月比21.5%減、平均価格は8068万円(同32.5%高)。東京23区は、供給戸数886戸(同7.5%増)、平均価格1億1475万円(同47.9%高)となっている。価格急騰が止まらない。
23区の状況をさらに詳しく見ると驚きの事実が浮かび上がってきた。供給戸数610戸のうち、1億円以上の物件は全部で328戸あり、全体の37%を占めている。このうち2億円以上が62戸、3億円以上が36戸ある。
23区全体の契約率は78.6%だが、1億円台は83.9%、2億円台は96.7%(未契約2戸)、3億円以上は97.2%(未契約1戸)である。高額物件ほど売れているのである。世帯年収2000万円ほどの“パワーカップル”が高額のタワマンを購入していると言われているが、2億、3億の物件は明らかに投資用だろう。庶民には縁のない世界である。
人口増、株高、不動産高騰とメガシティー・東京はまさにバブルの真っ最中といっていいのではないだろうか。