中国はまた、インド洋北西部などの「ほとんど管理されず、規制の監視も限定的な地域」での漁業も活発化させている。
インドなどは、北京による無規制漁業がこの水域の漁業資源を脅かすことになると懸念している。
特に、北西インド洋(NWIO)では未登録の中国漁船による操業が活発化している。
違法操業の報告件数も増えており、2015年には4隻に過ぎなかったNWIOの公海とオマーン、イエメンの周辺で違法操業をする中国籍船は、2020年には200隻を超えた。
ただ現実的な問題もある。
それは英国内のハト派から出されたもので、「中国との貿易やその他の取引を考慮すると、北京を厳しく批判し続けることはいかがなものか」という考え方である。
それはすでに中国という国家が、単に無視したり批判したりするだけでは済まなくなっていることを意味する。
米中はこれまでも、台湾海峡や南シナ海をめぐって対立してきたが、今後はアジア太平洋以外の地域での対立も激しくなる可能性がある。
モーリシャス政府は資金難に苦難していることから、中国マネーに手を差し伸べることも考えられ、インド洋は「米中の新冷戦」の主戦場になり始めている。
米国やインドは今後、海軍力をさらに強化していく必要がありそうだ。