『ミリバラ2023年版』の公表にあたりIISSは、開戦後1年でロシアが失った高性能のMBT(T-72/T-80/T-90)が2000~2300台に達し、これは実戦配備のMBTの最大半分に相当し、なかなか補充しきれない実情にある、との分析を披露した。

ギャラリーページへ
また著名なオランダ発の軍事情報Webサイト『Oryx』も、直近のMBT損失数を、確認しただけでも約1800台とする。
これらを勘案すると、ロシア軍のMBT損失数はどうやら「年間2000台前後」が妥当のようだ。仮にこのペースが続き、年間1000台規模の国内新規生産が不可能で、しかも外国からの援助もないとしたら、確かに額面上は3年ほどでMBTは底をつくだろう。
だが万単位の“ゾンビ戦車”をプーチン氏が隠し玉として大々的に投入し始めたらどうだろうか。侮るのは禁物だ。