反対派がいても防衛省は基地建設に一直線
その一方で賛成派の住民の中にはこんな見方をする人もいた。
「基地建設が始まると建設作業員でホテルや旅館、飲み屋が繫盛する。この眠ったような島にも活気が出る。それに膨大な助成金も出るんだろう。反対している漁協の人間の中には大金を手に入れようとごねている連中もいるんだろうね」
そして海岸近くの居酒屋サロンの女性たちは「あら、自衛隊員って男らしいじゃない。大勢来てくれるのが楽しみだわ」と、熱い視線。
このような賛否両論はいずれの基地建設予定地でも繰り返し聞いた話だが、こと馬毛島については、防衛省の基地建設計画には微塵の揺らぎもない。
島の買収についてあれだけ一歩も退かず、粘り強く基地を建設する道を選んだのだ。あとは邁進するのみということなのであろう。