今回参加している戦闘機の「主役」、最新鋭ステルス戦闘機F-35Bは、忍者のごとく、隠密に敵陣に入り精密打撃を加える能力にたけている。

 韓国の北韓大学院大学(ソウル市)の梁茂進(ヤン・ムジン)教授は、金正恩氏の執拗なミサイル発射実験の背景についてこう指摘している。

「金正恩氏はじめ北朝鮮の首脳部は、今回の訓練は北朝鮮首脳部を直接攻撃することを想定した訓練だと危機感を強めている」

https://www.livemint.com/news/world/why-the-regime-of-north-korean-leader-kim-jong-un-testing-so-many-missiles-11667462756868.html

 つまり、北朝鮮は、米韓が金正恩暗殺を想定した予行演習を敢行したと見ているのだ。

 同氏の説に賛同する米専門家は今のところ見つかっていない(そうだとしても国家機密で?公言できないのかもしれない)。

北朝鮮は経済的にどこまでもつか

 だとすれば、金正恩氏はいつまでミサイル発射実験を続けるのか。予想されている核実験をいつ再開するのか。

 東アジアの軍事分析では定評のある軍事ジャーナリストのドナルド・カーク氏はこう見る。

「金正恩氏としては、短距離、中距離弾道ミサイルをほぼ実用化したことで在韓ハンフリーズ米軍基地(在韓米軍司令部、2万8500人駐屯)と数キロ離れた烏山米空軍基地(米第7空軍司令部)を標的にできた」

「朝鮮半島問題に精通している元外交官のエバンス・レビア氏はこう見ている」

「『米韓両軍が、今回の共同演習で1300回から1400回の出撃を敢行したのだから北朝鮮が動揺しないわけがない』」

「『今回の演習はその規模、出撃回数では過去と比較にならない。北朝鮮はこれに対抗してミサイル発射実験を繰り返す。その費用は莫大だ。金正恩政権に過大な負担を強いることになる』」

「『われわれが強化すれば、北朝鮮も強化せざるを得ない。経済制裁強化と相まって、北朝鮮はますます厳しい立場に追い込まれる』」

https://www.thedailybeast.com/north-koreas-kim-jong-un-inches-closer-to-all-out-war-than-ever-before